中国生活準備 後編

中国生活情報

こんにちは!この記事は現在(2024年10月時点)杭州市在住の筆者が中国に移住した際、最初に必要だった手続きなどについてまとめています。海外赴任や留学などで中国に長期滞在される方の参考になれば嬉しいです。

今回の記事は後編となります。前編の記事と合わせて読んでいただけると嬉しいです。

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居留許可申請について

入国ビザについての記事でも少し触れましたが、中国に15日以上滞在する場合は必ずビザの延長、もしくは居留許可の手続きをしなければなりません。この申請手続きが一番の鬼門であり、無事に終わるまで本当に気が重かったです…。入国ビザの種類によって手続きや必要な書類が異なるので、詳しくは滞在する地域の公安局にお問い合わせください。

入国ビザについての記事はこちら↓

必要書類について

今回私と娘(渡航時2歳)の居留申請に際して必要だったのが以下です。

※Q1ビザ(親族訪問ビザ)で入国した場合の必要書類となります。

パスポート

証明写真(現地の写真スタジオで撮影)

境外人員臨時住宿登記単(次項で説明)

外国人体格検査の結果(16歳以上は必須、次項で説明)

戸籍謄本とそのアポスティーユ証明事前に日本で申請が必要、次項で説明)

・訪問相手(今回の場合は夫)の中国での身分証明書

【重要】Q1ビザの場合、訪問相手の戸籍の管轄地域(日本でいう本籍地)で居留申請をしなければなりませんでした。(それ以外の地域で申請する場合、訪問相手に申請地での半年以上の職務経験が必要とのこと)

夫の赴任先と戸籍のある場所(地元)は離れており、夫が事前に現地の公安局に確認を取ってくれたので、前もってチケットなどを準備出来ましたが、領事やビザ関係のサイト上にはどこにもこの情報がなく、かなり不親切だと思いました。

境外人員臨時住宿登記単とは

中国では外国人がホテル以外に住居もしくは宿泊する場合、原則24時間以内に本人または宿主が居住・宿泊地の管轄の公安局(日本でいう交番や派出所)に臨時宿泊登記の届け出をしなければなりません。この届け出の控えが境外人員臨時住宿登記単です。必要だったのはパスポート不動産所有に関する資料(賃貸契約書など)です。

手続き自体はオンラインでも可能ですが、境外人員臨時住宿登記単を貰うためには公安局の窓口に行く必要がありました。私の場合は中国籍の夫が付き添ってくれたので、特に困ることはありませんでしたが、実際行ってみた感じは英語も通じなさそうな雰囲気でした…。

尚、ホテル等の宿泊施設の滞在中に居留申請する場合はその施設が代理で手続きをしてくれるため、フロントから宿泊証明書を貰えれば大丈夫だそうです◎

ちなみにこの臨時宿泊登記は中国滞在中の旅行や引っ越しをした際にも毎回必要とのこと。友人の家に泊まるだけでもしなければならないそうで、かなり面倒だと感じました(苦笑)

外国人体格検査とは

いわゆる健康診断のことで、16歳以上は必須の検査です。専門の検査機関に事前に予約を取って受けに行きました。この際必要だったのはパスポート証明写真1枚(居留申請に提出するものと同じ形式でOK)でした。また検査当日は何も食べずに来るようにとの指示がありました。

私が当日受けた検査は採血採尿心電図腹部エコーX線身長体重測定視力検査血圧測定で、全体で20~30分ほどかかりました。

当日は予約していた時間に向かい、まずは機械にパスポート番号を入力して番号札を発券し、窓口に提出します。この時、病歴についての問診票を渡されましたが、英訳付きで記入もチェックを入れるのみでした。

次が採血でしたが、担当のおばさんが英語が出来ない様子で、窓ガラスに貼ってある英語の説明が書いている紙を無言でバンバン叩いて読むように指示され、態度も不機嫌そうだったので、めちゃくちゃ怖かった記憶があります(泣)

その後、採尿用の紙コップを渡され、提出後は空いている検査から受けていくように言われたのですが、基本検査室に先生がいないことが多く、その都度呼びにいかないといけませんでした…。今回も夫が付き添ってくれ、中国の病院のシステムを理解していたので助かりましたが、私一人だったらかなりハードルが高い検査だったと思います。他にも困っている様子の外国人の女の子がいましたし、流暢に英語が話せた先生もその時は一人だけで、専門機関なのに外国人にとってかなり不親切だと感じました。検査後は3日ほどで結果が貰えました。

日本国内でこの体格検査を受けることも可能ですが、私が準備をしていた2023年下旬は中国国内の検査機関での結果のみが有効とのことでした。事前に提出先の公安局に確認することをおすすめします。

アポスティーユ証明とは

簡単に説明すると日本国外務省が発行する証明のことです。日本の公文書(戸籍謄本、住民票、納税証明書など)を外国機関に提出する際、その文書が確かに日本の公的機関が発行した公文書であるとの証明を求められることがあり、その時にこのアポスティーユ証明が必要となります。

元々公文書の証明を受けるためには、日本国外務省に公的確認を受けた上で、提出先国の在日外国大使館(総領事館)に領事証明を受ける必要があります。しかしハーグ条約という海外公文書の認定を不要とする条約により、提出先がハーグ条約締結国の場合はこのアポスティーユ証明のみで公文書を外国機関に提出できるようになりました。中国も2023年11月にこのハーグ条約に加盟し、アポスティーユ証明が使用できることになりました。

ただしハーグ条約締結国でも公的確認及び領事認証が求められる場合があり、特に中国は省ごとにシステムと管理組織が独立しているため、手続きをする都市によって必要な書類もしくは手続きが異なる可能性があります。事前に必ず確認しておいてください。

前置きが長くなりましたが、我が家は娘の出生証明書や夫との家族関係の証明として戸籍謄本が必要で、日本出発までに戸籍謄本を取得し、上記のアポスティーユ証明を受けました。今回は夫の会社を通じて手続きしてもらえましたが、行政書士事務所などに依頼して証明を受けることも可能です。

中国の公安局に提出するには更に中国の翻訳会社が作成した戸籍謄本の中国語版とその会社の公的な営業証明書も必要で、全ての書類を揃えるまでが長い道のりでした。

居留許可申請へ

こうしてやっと全ての書類が揃い、公安局に申請に行きました。当日は夫と夫の親戚が付き添ってくれ、事前に提出書類についても確認していたので、スムーズに書類を受理してもらえました。

上記の準備した書類以外にもその場で記入する申請書があり、更に提出した証明写真とは別にその場でも写真を撮りました。全ての書類を提出した後にビザ申請料を支払いましたが、800元/人となかなか高額でした。

申請後は7営業日ほどで連絡があり、ようやく無事に居留ビザを発行してもらえ、中国に長期滞在できることになりました!

まとめ

今回は私が中国に移住した際の居留申請について記事にまとめました。いかがでしたでしょうか?参考になれば嬉しいです。

中国渡航準備と生活準備についての記事は今回が最終回となります。ご覧いただき、ありがとうございました!皆さんの中国生活が楽しいものとなりますよう、願っております。

Marilyn
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